2009年01月26日
坂井市 N様邸
27年前に建てられた住宅を耐震補強しました。
耐震補強には様々な工法がありますが、今回は①基礎のやり替え ②構造材による補強 ③金具による補強 を施工しました。それに伴い、断熱材の改修・増設も行いました。
①基礎のやり替え
昔、福井で建築された住宅には多いのですが、N様邸も土台下の基礎を笏谷(しゃくだに)石と呼ばれる足羽山で採掘された石を積上げて造られた基礎でした。揺れに弱い為、コンクリートによる布基礎にやり替えました。
左の写真は、既存住宅を土台から油圧ジャッキで持ち上げているところです。
既存住宅に歪みを与えないよう注意しながら、複数個所で慎重にジャッキアップしていきます。
笏谷(しゃくだに)石の基礎から土台が浮き上がったところで笏谷石を撤去します。
撤去後、コンクリートの布基礎用の鉄筋を組み立て、コンクリートで巻き込みます。
もちろん、基礎と土台が一体化するようアンカーボルトと呼ばれる専用金物でつなぎます。
コンクリートが固まってから、笏谷石の板を貼り、元の外観に合わせます。
完成
見た目は工事前と変わりませんが、強固な基礎となり、揺れにも強く安心して暮らせるようになりました。
②構造材による補強
木造住宅において、構造耐力の不足している部分、構造計算上は問題ないが更に補強したい部分には、構造材を用いて補強します。
左の写真は、筋交(すじかい)で補強しています。筋交とは柱・梁に対して斜めに取り付ける部材です。
筋交は圧縮力・引張り力、両方に対して有効で、建物の揺れを抑えたり、倒壊を防止する為に有効です。
左下の写真は、つなぎ梁を増設し補強しています。既存梁にかかる水平力を分散させ、梁の座屈(腰折れ)を防ぐのに有効です。
右下の写真は、構造用合板で補強しています。筋交が入らない場所や、入っているけどもっと頑丈にしたい。という場合などに使用します。とめるビスの長さ、打込み間隔は基準に従い施工します。下地についても同様の管理が必要です。
③金具による補強
そして、構造材をより強く固定する為に金具を取り付けます。
設置した筋交を柱・梁に金具で固定します。
左の写真は既存の筋交がある程度の引張り力にも耐えられるよう補強しています。昔建てられた木造住宅は、筋交を釘だけで止めている家が多いようです。
右の写真は筋交の固定、柱と梁の抜け防止の目的で補強をしています。
左の写真はホールダウンアンカーの取付作業中です。建物が揺れたときに、土台から柱が抜けたり浮き上がったりしないように既存コンクリート基礎と柱を固定します。
土台の木材と基礎コンクリートにドリルで穴を開けます。ケミカルアンカーと呼ばれる薬剤を用いて、コンクリートにボルトを挿し込み、想定される引抜力に耐えられるように接着します。コンクリート基礎とボルトが固定されてから、柱とボルトを金具で固定します。
かしこい耐震補強工事の進め方
衣・食・住、全てにおいて安全基準は常に変わります。住宅の基準となる建築基準法も昔からみると大きく改定されました。阪神大震災でも倒壊した家屋のほとんどが現在の基準を満たしていないのです。
自分の住宅を心配に思われている方が多数いらっしゃると思います。どうせするなら賢くしませんか?
耐震診断にも、耐震補強工事にも、地方自治体により異なりますが、補助が出るような制度があります。その他、減税措置や、ついでの工事など耐震補強工事は進め方次第で得する事が多々あります。ぜひ一度ご相談下さい。
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